イギリス大学院進学に必要な準備は6つ【圧倒的実績を一つ作ろう】
こんにちは!
「凡さんす」(@academicocktail)と申します!
関西に住む大学4年生です。
2018年10月時点で、イギリスのエセックス大学およびブラッドフォード大学の修士課程(両方とも紛争解決学)から条件付合格(学部の成績を落とさなければ進学できる)をいただいています。
当ブログ編集長ひーやんさんの紹介で、何本か記事を寄稿させていただくことになりました。
イギリス大学院進学に興味をお持ちですか?
国外の大学院に進む人ってまだそこまで多くないので、周りに相談する人も全然いなくて不安ですよね。
少なくとも、1年前の私はすっごく不安でした。
イギリス大学院進学を目指す大学生のこういった疑問にお答えするため、今回は、進学準備として早めに取り組んでおくべきことをまとめました!
3分ほどで読み終わる記事ですので、よかったらお付き合いください。
※「準備云々の前に入試の仕組みがよくわからない(>_<)」という人は、下の記事に超ざっくりとイギリス大学院入試のシステムをまとめていますので、こちらを先にご覧ください!
【まずはコレを読もう!】イギリス大学院進学のための必要書類と出願スケジュール
もくじ(*クリックでジャンプ)
誰もが「すごい!」と思う実績を一つ作る
一番大事なことなので、最初に持ってきました!
イギリスの大学院に受け入れてもらえるかどうかは、たった500-600wordsの志望動機書(personal statement)で判断されます。
たったA4一枚のなかで、「自分が今まで何をやってきた人間で、そのコースのどこに惚れていて、修士号を取った後はどういう仕事をしたいのか」を表現しないといけません。
ですので、「学部時代に頑張ってきたこと」として書けるのは、「学部で勉強してきた内容+勉強以外の活動1つ」だと思ってください。
ということは、ですよ? 極端な話、
<Aさん>
・1年生:議員インターンシップ!
・2年生:文化祭で楽器の演奏!
・3年生:学生団体で幹部!
<Bさん>
・1年生:寝てる
・2年生:寝てる
・3年生:スリランカで国連ボランティア!
だったら、Bさんの方が受かりやすいということです(笑)
Aさんは確かにいろいろ頑張っていますし、多方面で有能な人材であると考えられます。
しかし、残念ながら、志望動機書には結局やってきたことのうち1つくらいしかちゃんとスペースをとって書けません。
ですので、審査員からすれば、例えば「文化祭で楽器を演奏した人」と、「スリランカで国連ボランティアしてた人」という比較になってしまうのです。
(文化祭での発表はとても有意義な活動ですが、大学の先生に響きそうなのは国連ボランティアの方ですよね)
いろいろ手を出してみるのは全然構わないのですが、自分とバックグラウンドを共有しないイギリス人からしても「ほー、こいつは面白そうだな」と思わせるような語れる実績を一個作ってください。
器用貧乏にはならないように、ね。
最低2人の教員と仲良くなる(推薦人の確保)
イギリス大学院で志望動機書の次に重要な書類が、推薦状(reference)です。
推薦状とは、文字通り「この子は学部でこんなに勉強頑張ってましたので、自信を持って御校に送り出せます!」と受験者を推薦する内容の書類であり、大学生の場合は主に学校の指導教員に書いてもらうことになります。
イギリス大学院の場合、大抵2通の推薦状を要求されるので、推薦状をお願いできる先生を2人作っておく必要があります。
すぐに思いつく手段としては、
・3年生と4年生で別のゼミに所属する。
・正規のゼミと別でもう一個興味のあるゼミを聴講する
などが考えられますね。
あるいは、学部のうちに交換留学に行って、海外の有名な先生に推薦状を書いてもらうのもアリです。可能であれば検討してみましょう。
露骨に教員に媚びを売る必要はありませんが、勉強はそれなりに一生懸命やって、推薦状に書いてもらえるようなネタを先生にいっぱい提供してください。
英語の勉強(IELTSのスコアを取る)
イギリス大学院では、IELTSという英語の試験のスコアが要求されるのが一般的です。
IELTSは、イギリス式の英語のテストであり、「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能全てが要求されます。
詳しい説明はまた後日書きますが、とにかくスコアを上げるのが非常に難しいので、1年生であろうと2年生であろうと、思い立った日から勉強を始めることをお勧めします。
資金のやりくり方法を考える
イギリス大学院で修士号をとるには、多めに見積もって込み込み500万円のお金がかかりますヽ(;▽;)ノ
このお金をどうやって確保するか。
手段としては、
①家族に頼る(心が痛い)
②奨学金を確保する(給付型は倍率がえげつない)
③自分で稼ぐ(できる人は是非やってみてほしい)
などがあります。いずれも難易度が高いので、先手必勝で早めに動きましょう。
ちなみに、私の場合は、①+②です。
②の奨学金は、4年生の6-9月くらいが募集期間になるので、3年生以下のうちは何となく見ておくくらいでもいいかと思います。
一方、①の家族の支援に関しては、承諾を得るのに時間がかかることも多いかと思いますので、ちょっとずつ説得がんばってくださいね。。。
【できれば】大学3年生のうちに論文を1本書く
「私は学部の時は◯◯の研究をしていました!◯◯のことであればなんでも語れます!」
と言えるくらいの学問分野があると非常に楽です。
これは、志望動機書のためでもありますが、それ以上に給付型奨学金を申し込むときに重要になります。
志望動機書の方では、ひとつひとつの話題を掘り下げる紙面がないので、あんまり詳しく書けなくても大丈夫なのです。
これに対して、給付型奨学金の応募書類では、小論文のような形で学部で勉強してきたことのまとめを要求されたりするため、専門分野でしっかりと審査員を説得できる知識を身につけておく必要があります。
できれば3年生のうちに論文を1本書いておくのがベストですね。
最悪、卒業論文を書いていれば、志望動機書の方も奨学金の方も「今こんな研究を進めています」という書き方はできます。
とはいえ、「こんな研究をしてこんなことがわかったので、大学院ではこんなことを研究したいです」とまで言えた方が説得力があるのは間違いありません。
ですので、3年生で論文を書かせてもらえるゼミに入りましょう。
それが難しくても、志望動機書作成や奨学金の申請を行う4年生の7-9月ごろまでに、「学部ではこんな研究をしました(しています)」と言えるような強い分野を1つ作るのはマストです。
【できるだけ】学部のGPAを高めておく
【まずはコレを読もう!】イギリス大学院進学のための必要書類と出願スケジュールにも書きましたが、イギリス大学院の入試では、高校入試の内申点に似た形で、学部でのGPAを評価されます。
進学先の大学によって計算方法が異なるのですが、だいたい、S=A=4、B=2、C=1、F=0点の点数で計算されます。必要とされるGPAは大まかに分類して以下の通りです。
<イギリス大学院に要求されるGPA>
厳しめの大学:3.6
中くらいの大学:3.3
優しめの大学:3.0
(S=A=4、B=2、C=1、F=0点)
どれくらいのGPAが求められるかは大学によりますし、大学の知名度や実力と必ずしも比例しないので、自分が行きたい大学がどれくらいの成績を求めてくるのかは、調べてみないとわかりません。
ですが、いずれにせよ、学部の時になるべく良い成績を取れるよう頑張っておくのが吉です。
一応、大学が掲げている基準にGPAが満たなくても合格できることはあるのですが、合格可能性が下がることは間違いないので、稼げるものは稼いでおきましょう。
まとめ:イギリス大学院進学準備は、大学生活トータルで勝負!
今回は、イギリス大学院進学のために早めに取り組むべきことを6つまとめました!
イギリス大学院進学の準備をしていると話すと、「準備大変そう」と言われますが、実は出願書類を作っている時間自体は計100時間もいきません。
就活、国家試験、国内院進学、どれと比較しても、準備自体の負荷は一番軽いというのが正直な感触ですね。
イギリス大学院に合格するには、出願書類作り自体よりも、書類作りを始めるまでにやってきたことの方が大事です。
一番の問題は「書類に書くネタがあるかどうか」ですので、早いうちにやりたいことを決めて、どういう志望動機書を作りたいかイメージしながら、いい感じに大学生活を送っていきましょう〜♪
凡さんす